2024/03/01(金)
安城市で土地を売却検討の方必見!市街化調整区域で土地を売却する際のポイントを徹底解説
今回は、お問合せや相談が多い、安城市内で市街化調整区域内に宅地を所有され、売却を検討されている方々に向けて、売却に関しての「要件」についてお伝えします。
安城市は明治時代の明治用水開通により大規模な開墾が行われ、農業に対して先進的な取り組みがされたことから、1920年代から1930年代にかけて農業先進国で有名なデンマークになぞらえて「日本のデンマーク」と呼ばれていました。
この事から、現在でも安城市内の約70%は市街化調整区域(主に農地)となり、市内の市街化区域は未だ30%に満たないのが現状です。
よって市街化調整区域に不動産を所有されている方が他の市町村よりも比較的多く、先祖代々から調整区域内にお住まいの住民も沢山いらっしゃいます。
今回は、市街化調整区域での土地売却について、3点の「要件」について解説します。
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市街化調整区域内での土地売却で失敗しない為の要件とは?
①線引き前から地目が宅地である事
②線引き前から建物が存在していたか否か
③既存宅地として認められるか否か
線引き前から地目が宅地である事
愛知県では、都市計画区域内の一部を除き、ほとんどの市町村で「昭和45年11月24日」に市街化区域と市街化調整区域を区別する為に所謂「線引き」がされました。
よって、安城市では「線引き前とは昭和45年11月23日」以前と言い換えることになります。
この「線引き前かどうか」が市街化調整区域で不動産を売却する為の要件として、とても重要となります。
では、「どのように調べたらよいのか?」と疑問を持たれることでしょう。
その場合は、弊社の様な不動産会社に依頼して調査を依頼することが最も有効な手段と言えます。
具体的には、先ず登記簿謄本を取得し、登記記録の登記原因の日付や地目の確認します。
ほとんどの場合では登記簿謄本の登記原因の日付で確認をすることができますが、一部のケースでは登記簿謄本だけでは確認が取れない事もあります。
その場合は、法務局に備え付けられている「閉鎖謄本」という手書きの古い謄本を入手し、そこから更に過去に遡って登記原因の日付などを確認します。
登記原因の日付が「線引き前から宅地であるかどうか」の確認をすることが市街化調整区域での調査の第一歩となります。
線引き前から建物が存在していたか否か
次に前述した「線引き前」から、その土地(地目で言う所の宅地であること)に住居や倉庫などの建物が存在していたかも要件を満たす上で重要な要因となります。
例えば、建替えなどはせずに今現在も存在していれば、建物の登記簿謄本で「いつ建てられ、いつ登記されたか」が簡単に分かりますが、何かしらの事情で建物を解体し、今現在に存在しないケースや未登記の建物の場合は調査が必要となります。
一般的には建物を解体すると滅失登記(建物が存在しなくなった旨を申請し、登記簿から抹消すること)などがされていれば、容易に後追いは可能ですが、未登記の建物であり、現時点で建物が存在しない場合は「名寄帳」などの書類で過去に遡って調査をしていく必要があります。
名寄帳には「建物の築年月日」が記載されていますので、過去の名寄帳が保存されていれば、要件を満たす証拠になります。
また、現時点で建物は存在するが未登記の場合も同様です。
また、ネットで国土地理院の過去の航空写真で建物の有無を確認することもあります。
建物が存在しない場合は、過去に遡ってその存在した事を証明しなければならないので、調査には注意と売却相談者様のご協力が必要不可欠と言えます。
既存宅地として認められるか否か
この要件は線引き前から地目が宅地であることかつ、線引き前から建物が存在していた事を証明することができれば、次の段階に調査が進みます。
原則として、市街化調整区域は市街化を抑制し農地を守ることが前提としてあります。
よって、市街化区域と違い、簡単には土地の売却は出来ませんし、一般の方が市街化調整区域で土地を購入して住宅などの建築物などを許可なく建築することはできません。
ここでは、要件の一つでもある「50戸連たん」について解説します。50戸連たんとは、売却したい土地から、連続して50m以内ごとに合計50戸以上の家屋が存在することです。
この図のように、当該地(売却したい土地)から50m以内に建物(住宅以外でも建物であれば1戸とみなされます)が連続して存在していることを位置図(縮尺1/2500)にて証明することも必要です。
まとめ
市街化調整区域では、法律が複雑に絡むため、簡単には不動産を売却することはできません。
最低限、前述の3つの要件を満たす必要があり、各種資料を用いて市役所に相談し、要件を満たすことでようやく売却する事ができます。
また、今回は触れてはいませんが、3つの要件以外にも、土地改良法などの法律も関連するケースもあり、様々なハードルを越える必要があります。
市街化調整区域内での土地売却でお悩みの方は、売買実績が豊富な三河不動産売却センターにご相談下さい。
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